2009年4月17日

若いジャーナリスト励ます動きを
JCJ北海道支部 2010年度総会

 2010年度のJCJ北海道支部総会を4月17日に北海道自治労会館で開いた。09年度活動報告では、5回を開催した例会について振り返った。七月の東海大学北海道キャンパスの川崎一彦教授による「福祉社会のビジョン」からスタートだった。川崎教授は「北欧は大学まで学費無料で、教育への投資によって個人の幸福追求だけでなく、知識・知業産業での国際競争力が維持されている」として我が国との違いを指摘した。

 8月例会には、札幌地域労組書記長の鈴木一さんを迎え、労働運動とマスコミについて意見交換した。鈴木書記長は、労働相談や内部告発を例に「ジャーナリストは動き次第で世の中が良くも悪くもなる職業の一つ。場合によっては、体を張ってでも社会正義を守るべきではないか」と問題提起した。10月例会は、特別支援学校の寄宿舎指導員から教育ジャーナリストに転進した海川史博さんから教育現場の実態をうかがった。海川さんは「教育に下限なし、発達に上限なし」との言葉を引用しながら、触れ合い教育を今後とも実践してゆく決意を語った。

 11月例会は、北大スラブ研究センターの荒井信雄教授が講師。荒井教授は「新たな南クリル地区(国後、色丹、歯舞)の歴史資料を読み解くことで、日ロ間の反目の淵源が辿れるはずだ」と、研究成果へ意欲を見せた。

 阪神・淡路大震災から15年の節目を迎えた1月例会は、江戸川大学教授で元NHK記者の隈本邦彦教授から、本当の地震の教訓を伝えないメディアの未熟さについて指摘を受けた。隈本教授は、真の教訓は「耐震性の高い建物ばかりの街をめざし、家族を死なせないため自宅の耐震診断を直ちに行うよう国の施策を求め続けることだ」とメディアの役割を説いた。

 このほかの活動として、9月に岩国と広島で開催された全国交流集会に支部から2人が参加。軍事基地化が止まない日米安保体制を議論し、核兵器のない世界を作るためにそれぞれの地域で闘いあうことを確認した。また、盧溝橋事件を記憶にとどめるため開催されている「7・7平和集会」の実行委員会に参加し、広報担当として尽力した。ただ、北海道新聞の社説記事を活用した公立高校の授業で、道教委が一斉調査という行政介入を行った問題に、有効な手立てを取りきれなかったことは大きな反省点である。

 運営委員会の改選では、09年度の体制に北海道新聞OBの渡邊藤男さんを加え、強化した布陣で臨むことが承認された。10年度の活動方針(2面に掲載)をめぐっては「揺らぎを見せる新聞やテレビのビジネスモデル」「若いジャーナリストの苦悩を語り合う」などを、例会やジャーナリスト塾のテーマにして欲しいとの意見も出された。

 JCJ北海道は40人の会員と11人の機関紙読者で活動を続けているが、過去の例会に参加していただいたサポーターの方にも機関紙や会報を郵送し、一定の広がりを見せてはいる。その一方、地方で勤務している会員の中にJCJの存在感が希薄になっていることもあり、いかにしてJCJに糾合してもらえるか、魅力ある運営に努めたい。 
(事務局長 古田俊暁)

総会議案書へ

2010年活動報告へ

トップページへ